用 途 保育所
面 積 447.93㎡ 135.50坪
構 造 鉄骨造
エリア 大阪府門真市
人口密度の高い都市と児童福祉施設との関係を考える。
こどもたちが「開放的にノビノビ過ごせる環境・空間」でありながら、周囲の人々にとっても「うるさく感じさせない」「むしろ元気がもらえる」と思ってもらえるような矛盾する条件を解決する方法を模索した。
そこで、騒音対策として周囲に対して閉じた建物でありながら、閉塞感を感じない建物を考えることに至った。
最適な距離感を設計するというキーワードをもとに、周辺環境との関係を調和するための装置として、皮膜の存在が考えられた。
皮膜は、音に対する配慮・光や風を十分に取り入れる役割・プライバシーへの配慮、圧迫感がなく街のランドマークのような存在となること、それらを考慮して計画を進めた。
皮膜に設けられた大小様々な開口部からは、たくさんの光と風が取り込まれ、わずかに内外の様子が感じることができる適度な距離感を生み出すことが意図されている。
また、開口部は目線が合わない適度なズレを計算しているため、プライバシーも確保できるようになっている。
こどもたちの活動する様子に街が活気づき、街の人々からも好意的に受け止められるような園をつくりたい。そのような「良好な関係」「最適な距離感」を設計することが大切なテーマとなった。